マンション駐輪場に屋根は必要?屋根付き設置コストを事例で紹介

マンションの駐輪場に屋根を設置する理由は、自転車やバイクの保護、防犯効果、利便性の向上にあります。屋根がない場合、天候や汚れからの影響で劣化や故障が進行しやすいですが、屋根を設置することでこれらのリスクを軽減できます。また、防犯カメラやセンサーライトの設置が容易になり、盗難防止にもつながります。利便性も向上し、雨の日でも快適に出し入れできます。
設置費用は2~3台用で12~35万円、公共性の高いものでは20~50万円が相場です。費用は素材、サイズ、設備、業者によって異なり、見積もりを依頼して正確なコストを把握することが大切です。
目次
マンション駐輪場に屋根を設置する必要性
マンション駐輪場の屋根は、なぜ必要なのでしょうか。主な理由としては、自転車・バイクの保護、防犯効果、利便性の向上の3つが挙げられます。
◇自転車・バイクの保護
駐輪場に屋根が無いと、停まっている自転車やバイクは、雨や雪、日光、埃、砂、鳥の糞などに直接さらされます。こうした屋外ならではの刺激は、汚れや劣化、サビはもちろんのこと、故障の原因にもなりかねません。
駐輪場に屋根を設置すれば、上部からの刺激から自転車やバイクを保護でき、悪影響を軽減できます。
◇防犯効果
駐輪場に屋根や支柱が無いと、防犯設備を取り付けるのが難しく、自転車・バイクの固定もできません。駐輪場に屋根や支柱があれば、防犯カメラやセンサーライトを取り付けやすく、外部犯によるいたずらや盗難を防止できます。
特に防犯カメラは、万が一盗難が起こったときの証拠になるのはもちろん、居住者によるマナー・ルール違反の抑制にも効果的です。支柱にワイヤーロックなどで自転車・バイクを固定すれば、それもまた盗難防止につながります。
◇利便性の向上
駐輪場に屋根が無いと、悪天候時の自転車の出し入れが難しくなります。自転車そのものや雨具、その他の荷物を出し入れしている間に濡れる可能性が高く、乗る前には濡れた、あるいは凍ったサドルを拭かなければなりません。
駐輪場に屋根があれば、落ち着いて快適に自転車の出し入れができ、乗る前にサドルを拭く必要もありません。忙しい朝はもちろん、日常生活の利便性が向上します。
事前に確認!屋根付き設置コストの目安

マンション駐輪場に屋根付き駐輪場を導入すると、費用が高額になることも少なくありません。一般的な屋根付き設置コストを見てみましょう。
◇一般的な屋根付き設置コスト
一般的な屋根付き駐輪場の設置費用は、2~3台用で8~30万円程度が相場であり、工事を業者に依頼する場合は、4~8万円程度が追加で発生します。本体価格と施工費用、合わせて12~35万円程度です。
また、より収容台数の多い、公共性の高い駐輪場の設置費用は、20~50万円程度が相場であり、場合によって運搬費や組立費、基礎工事費などが追加で発生します。
◇まずは見積もりを依頼
屋根付き駐輪場の設置費用は、素材やサイズ、設備、依頼する業者などに左右されます。
・素材
駐輪場の屋根には、ポリカーボネートや熱線遮断ポリカーボネート、スチールなどの素材が使われます。スチール製は強度があり強風や積雪にも耐えられますが、そのぶんポリカーボネートや熱線遮断ポリカーボネートの2倍程度の費用がかかります。
・サイズ
屋根付きの駐輪場は、基本的にサイズが大きくなるほど費用がかかります。多くは基準となるサイズとそれに対する費用が決まっており、連棟で伸ばすとそのぶんの追加費用が発生します。
・設備
駐輪場には、屋根以外にも側面や背面の板、盗難防止・転倒防止用のパイプ、自転車用ラックなどの設備があります。こうした設備は、基本的に充実すればするほど追加費用が発生します。
・依頼する業者
依頼する業者によって、本体価格の他に追加でかかる費用の内訳・金額が異なります。本体価格以外にかかる可能性がある費用としては、運搬費や組立費、基礎工事費などが挙げられます。
こうした要素を正確に反映し、適切な費用を算出するのは、容易なことではありません。また、カタログに費用が記載されておらず、そもそも算出できないケースもあります。屋根付き駐輪場の設置を検討する際は、まず見積もりを依頼し、正確な費用を提示してもらうことが推奨されます。
マンションでの屋根付き駐輪場の導入事例でコストを確認
設置コストを把握するためには、事例を参考にすることも有効です。実際の導入事例として、ガルバリウム鋼板と積雪対応型の2つをご紹介します。
◇ガルバリウム鋼板の屋根付き駐輪場
ガルバリウム鋼板とは、スチール板の表面にアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキした素材のことです。耐久性・耐震性に優れており、金属素材でありながらほとんど錆びません。あるメーカーでは、こうしたガルバリウム鋼板の屋根付き駐輪場を、幅2.4m・高さ1.9m・奥行2m当たり約20万円で提供しています。
柱を追加して幅を倍にすると約15万円が追加される他、運搬費・組立費・基礎工事費が別途でかかります。
◇積雪対応型の屋根付き駐輪場
積雪対応型を選べば、駐輪場の屋根が積雪によって倒壊するリスクを低減できます。あるメーカーでは、こうした積雪対応型の屋根付き駐輪場を、幅2.4m・高さ1.9m・奥行2m当たり、積雪45cmまで対応品なら約20~25万円、積雪60cmまで対応なら約23~27万円で提供しています。
柱を追加して幅を倍にすると約16~20万円が追加される他、運搬費・組立費・基礎工事費が別途でかかります。
マンションに屋根付き駐輪場を導入する際の注意点
マンションに屋根付き駐輪場を導入する際には、建築確認申請や風・雪への耐性、メンテナンス費用などに注意を払う必要があります。それぞれの内容を詳しく見てみましょう。
◇建築確認申請の必要性と手続き
自治体の中には、平置き区画の寸法や通路幅、二段式サイクルラック設置の可否など、駐輪場に関する条例を定めている自治体もあります。また、例え屋外の駐輪場であっても、屋根が付いていれば建築物と見なされます。
そのため、駐輪場を設置・増築する際には、法律違反がないか検証せねばならず、一定以上の規模ならば、さらに建築確認申請を行わなければなりません。
建築確認申請とは、建築予定の建物が建築基準法や各種条例に適合しているかどうか、着工前に自治体や民間の指定確認検査機関に確認・審査してもらうための申請です。基本的には建築事務所や施工業者が代行しますが、そうでない場合は自ら書類を揃えて申請を行う必要があります。
◇風や雪の負荷に対する強度確保
設置する地域の気候への備えが乏しい屋根付き駐輪場は、思わぬ破損や事故に繋がる可能性があります。屋根付き駐輪場を設置する際は、地域の気候、特に風や雪に充分な耐性がある製品を選びましょう。
風への備えとしては、一般的な地域なら基準風速Vo=34m/s以上、風が強い地域なら基準風速Vo=38m/s以上を選ぶのがおすすめです。雪への備えとしては、屋根の強度や柱の太さ、雪止め、補強セット、補助柱などに注目しながら、耐積雪強度50cm以上を選ぶのがおすすめです。
なお、耐積雪強度はあくまで目安にしか過ぎません。例え同じ積雪50cmであっても、新雪と水分を多く含んだ雪では重さが異なります。耐積雪強度までは安心と油断しすぎず、余裕のあるうちに雪かき棒などで雪下ろしをしておくことも重要です。雪があまり降らない地域であっても、積雪20cmを超えた場合は、早めの雪下ろしをおすすめします。
◇メンテナンス費用を考慮
駐輪場の屋根は、雨や雪、風、日光の紫外線などによって劣化します。塗料の剥がれやサビ、割れはもちろん、劣化が進むと雨漏りも起こりかねません。こうした事態を防ぐためには、サビ落としやサビ止め剤の塗布、塗料の塗り直しなど、定期的なメンテナンスを行う必要があります。
導入コストが低くとも、メンテナンスコストが高くては意味がありません。屋根付き駐輪場を設置する際は、メンテナンスのスパンや内容、費用なども考慮して製品を選びましょう。
マンションの駐輪場に屋根を設置する必要性は、自転車やバイクの保護、防犯効果、利便性の向上の3つの観点から説明されます。屋根がないと、雨や雪、日光などの影響でサビや故障が発生しやすくなりますが、屋根を設置することでこれらのリスクを軽減できます。
防犯面では、防犯カメラやセンサーライトの設置が容易になり、盗難やいたずらの防止につながります。また、雨の日の出し入れの不便さが解消され、日常生活の利便性が向上します。
屋根付き駐輪場の設置にはコストがかかり、一般的に2~3台用で12~35万円、公共性の高いものでは20~50万円程度が相場です。費用は素材、サイズ、設備、依頼する業者によって変動します。例えば、スチール製は耐久性が高いもののコストが高く、サイズが大きくなるほど費用が増加します。
屋根設置コストは見積もりを依頼し、運搬費や基礎工事費を含めた総額を確認することが重要です。導入事例として、ガルバリウム鋼板製の屋根は耐久性が高く、20万円程度で提供され、積雪対応型は45cm対応で20~25万円、60cm対応で23~27万円が目安です。追加の柱や組立費、運搬費なども考慮する必要があります。
設置時の注意点として、自治体の条例に基づく建築確認申請が必要になる場合があります。特に屋根付き駐輪場は建築物と見なされるため、事前の確認が重要です。また、風や雪に対する強度を確保し、基準風速や耐積雪強度を満たした製品を選ぶべきです。さらに、屋根の劣化を防ぐために、定期的なメンテナンスが必要であり、サビや塗装の剥がれを防ぐための対策も重要です。
設置費用だけでなく、長期的なメンテナンスコストも考慮し、最適な駐輪場の設置計画を立てることが求められます。